美味しい海苔をお届けするにあたって、最も重要なことは、仕入れです。どれだけ丁寧に心を込めて焼き上げても、仕入れた海苔以上の美味しさを出すことは不可能だからです。
海苔問屋は、毎年11月中旬~翌年5月まで、産地に直接買い付けに行き、「これだ!」と思う海苔の入札を行い、仕入れをしています。全国には21ヶ所もの海苔の産地があり、毎年90億枚も生産されていますが、その中から「これだ!」という海苔を見つけて仕入れるには、入札前までに何をするのかが重要です。
久保井海苔店では、「自然に関するデータ収集」、「人に関するデータ収集」、「海苔の育成状況に関するデータ収集」、「データ分析と仮説立案」、「現地での調査による仮説の検証」をしています。
【取り組み①】自然に関するデータ収集
美味しい海苔が育ちやすい環境が整っている福岡、佐賀、熊本を中心に、全国21ヶ所の海苔の産地のデータ収集をしています。
具体的には、次の4つのことをチェックしています。
美味しい海苔が育つ水温は10~13℃です。10月に海苔の育苗を開始するのは、海苔の育苗に適した水温にまで下がるからです。
海の状態とは、栄養塩の量と塩分濃度のことです。栄養塩は植物の三大栄養素の窒素、リン、カリウムのことです。雨の量が多ければ栄養塩が豊富になり海苔の旨味が増えますが、台風や長雨が続くと塩分濃度が低くなり、海苔が痛みやすくなります。
日照時間と風の強弱のデータは、支柱式で育てる際に影響を及ぼす重要な指標です。
海苔の育成方法には、支柱式と浮き流し式の2つがあります。支柱式とは潮の満ち引きを利用して海苔を海から出して一時的に干したり海水に漬けたりして育てる方法で、浮き流し式とはずっと海面に浮遊させて干すことなく育てる方法です。
当店で仕入れる海苔のほぼ100%は、支柱式で育苗されたものです。というのも、海苔は干して乾くと旨味成分のアミノ酸が増えて美味しくなるからです。乾き具合をいい塩梅にするためには、適度な日光と風が必要です。
【取り組み②】人に関するデータ収集
海苔は、7つの工程を経て生産されています。それは、「糸状体培養(タネの培養)」、「採苗(タネ付け)」、「育苗」、「網展開・冷凍網」、「摘採(摘み取り)」、「加工(攪拌~箱詰め)」、「検査(格付け)」です。
この全ての行程に、人が関わっています。久保井海苔店では、人に関わる情報収集も怠りません。
具体的には、
などをチェックしています。
【取り組み③】海苔の育成状況に関するデータ収集
海苔生産には7つの工程がありますが、久保井海苔店では、その全ての工程について、現地の生産者の方々と直接やり取りをして、データ収集をしています。
糸状体培養(タネの培養)、採苗(タネ付け)、育苗、網展開・冷凍網、摘採(摘み取り)、加工(攪拌~箱詰め)、検査(格付け)などの全ての工程で、データを収集しています。
【取り組み④】データ分析と仮説立案
久保井海苔店の7代目が、これまでに集めたデータ分析を終え、今年はここが優良な海域と仮説を立てます。
【取り組み⑤】現地での調査による仮説の検証
美味しい海苔の条件の1つ「初摘み」の海苔は、年に2回、11月中旬頃と1月中旬頃に採れます。初摘みの海苔を仕入れるために、全国の海苔問屋がこの頃に現地に訪れます。
海苔好き御用達!高級焼き海苔「雅」のご案内
雅はその年の最も良い地域の初摘みの海苔を使用した”柔らかくて甘い”高級海苔です。国内に3%程度しかない希少な海苔は、市販の海苔とは味が違います。ぜひ一度ご賞味下さい。
雅のご注文はこちらのお問い合わせ・ご注文フォームで承っております。
久保井海苔店にお寄せ頂いたお客様の声
■川口市 TS様
とてもおいしいです。いつも食べるのを楽しみにしています!
■埼玉県 RS様
海苔ってこんなにおいしいんだということが分かりました。他の海苔が食べられなくなるぐらい美味しいです!
■岡山県 SO様
関西の海苔は味付け海苔で、関東の味の無い海苔を食べる気にならなかったのですが、久保井海苔店の海苔を食べたときに「本物の海苔というのは甘いんだ!」ということが分かりました。それ以来、夜の酒のアテにしています。